大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和48(オ)298 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由一、について。

原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)に徴すると、原審は所論

の一〇〇万円のうち五〇万円は他の債務に対して支払われたのであつて、本件請求

金に対して支払われたものとは認められない旨判断したことが明らかであり、原判

決に所論の違法はない。論旨は、原判決を正解しないものであつて、採用すること

ができない。

同二、について。

不動産仲介業者が仲介にあたり支出した新聞広告料は、民法六五〇条一項にいう

必要費には含まれないと解すべきであるから、特段の事情のないかぎり、仲介業者

は右費用につき委任者に対し償還請求することはできないというべきである。

してみると、同旨の原審の判断は正当であつて、論旨は採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 川 信 雄

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 大 塚 喜 一 郎

裁判官 吉 田 豊

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!